スタージャッジ 第4話
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★あとがき★

「スタージャッジは惑星の自然な進化を守るんだ」
と、長谷川裕一少年(今の私の年齢だと高校生は十分に少年)が言ったとき、「平和じゃなくて進化を守るんだ。面白い事を言う人だなぁ」とまだ少女(笑)だった私は思ったのです。

たとえば怪獣が暴れたとして、それが宇宙人の先兵だったら対応してくれるけど、地球在住怪獣だったらスタージャッジは対応できません。当時はそんなヘビーな話をした記憶は無いですし、私としてもその話を書く勇気はございませんが。
実は先日お会いした時にこの話題を振ったところ、先輩、当時からそのシチュエーションも漠然と考えていたそうです。宇宙に連れて行ってなんとかごまかして倒すのかなぁとか‥‥。ひえええ。私が悪うございました。

さて、マゼランのコード「0079」というのは元のアニメのままです。「本部」の具体的な設定があったかどうか定かではありませんが、オーソライズされた機関に所属しているイメージだったんです。光の国の方々はある意味で私的なので、昔の自分達に似てるって理由でえこひいきして人類を守って下さっても問題は発生しませんが、公的機関でそれはマズイ。たぶん全宇宙的にこんな調子でやってるんだろうなぁと考えると、これはこれで大変です。

そういった事に加えて人工知能における意思とは何かとか、多少真面目に考えた結果が第3話とエピローグ転じた第4話です。境界条件を満たすもう少しおおざっぱでおおらかな解法が見つかると良かったのですが、済みません、私の限界です。さらっと5章ぐらいのエピローグにするつもりだったのに、複雑系やらシンクロニシティやら言語学やら趣味丸出しになってきて、会社人としての経験なども加わってどんどん長くなってしまいまして。
で、一度投稿してから長すぎるかなと思いまして、途中を多少削除した短縮版も作ってはみたのですが、長谷川先生にはロングのほうがいいという有り難いコメントを頂きましたので、開き直って第4話としてアップしております。

ちなみに第4話に出てくる叡智論は、かなり古い話になりますが、主人のとても尊敬していた上司の方が「エスカレーションと叡智」というコラムを某雑誌に寄稿されたことがあり、それが大変印象に残るものだったのでそこから頂きました。
子供の頃は、単純に科学の発展=進んだ世界と思っておりましたが、さすがにそうはいかないことが判ってきました。なので、嘘でもいいから叡智に満ちた世界がないかなぁということで。

さて、お話を書くときの人称は重要で、一人称だと感情移入させやすくはなりますが、主体の経験や知識しか書けません。だから一人称で書けないことも多いですよね。どっちでもいい時は冒頭の文章がどっちで浮かんでくるかで決めるのですが、一人称で書き始めて先を考えて行ったら書けなくなることがわかって、三人称に戻したことも過去二回ほどありました。
スタージャッジはアニメに沿って書くつもりで三人称で書き始めました。でもなぜかマゼラン視点の文章ばかり浮かんでくる。「いやでも一人称にしたら行き詰まるから!」と思って、無理矢理書いていたのですが‥‥衝動が抑えきれず、陽子が登場する直前ぐらいまで三人称で書いてた物を全部書き直して今回のようになりました。三人称から一人称に方向転換した経験は無かったので、ちょっと不思議な気分でしたし、それが「陽子視点の続きを書きたい。なら締めはマゼラン視点にして、エピローグにちょっとだけ陽子視点を‥‥」と膨らむきっかけになったので、判らないものです。
試しに今三人称でこの二人を書いてみたらどうなるんだろうと、ちょっと興味がわいているのも事実ですが、とりあえずはスタージャッジ・ノベライズ、これを持ちまして完結とさせていただきます。


2013/04/27

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